IoTプロジェクトの共同検証を通じてノウハウを共有するコミュニティ「IoTビジネス共創ラボ」の第1回勉強会が2016年3月10日、日本マイクロソフト本社(東京・品川)で開催され、200人を超える参加者となった。
近年、国内でも数多くの「IoT」「インダストリー4.0」関連の団体が立ち上がっているが、単なる事例共有や勉強会で終わっているケースも多い。しかし同ラボが異なるのは、IoTをキーとし、各社が保有する技術やリソースを持ち寄り、共創してイノベーションを起こし、ビジネスにつなげられる点。学者や業界団体ではなく、東京エレクトロンデバイス(幹事社)、日本マイクロソフト(事務局)など10社の民間企業が設立の主体となり牽引している。
勉強会では、業界大手からスタートアップ企業まで、実例を交えたプレゼンテーションが続き、最新デバイス、インターネットを介さないセキュアかつローコストなクラウドサービス、農業・地方創生、IoTがもたらすビジネスチャンスなど多くの事例が共有され、勉強会終了後の懇親会でもビジネスに直結する熱い議論が交わされた。
IoTビジネス共創ラボの一般会員は会費無料で、メール申請により受付。五つのワーキンググループ(ビジネス、製造、物流・社会インフラ、ヘルスケア、分析)が活動を開始しており、各社が持っている技術やアイデアをかたちにしている。
会員企業はAzureとの接続に関してあらかじめデバイスを認証する制度「Azure Certified for IoTプログラム」を活用し、認証済みリストからIoTデバイスパートナーを容易に見つけられる。クラウド側サービス提供企業としても、さまざまなIoTデバイスと組み合わせて安心してソリューションを構築できるなど、参画企業を含めてまさに共創が期待できる。
同ラボではイベント・セミナーでの情報発信、パートナーマッチング、先進事例のモデル化、日本マイクロソフトの営業部隊による案件支援などサポートも充実。1年以内に100案件の創出と100社の参画を目標にしている。
第1回勉強会事例発表企業(登壇順)は次の通り。
▼東京エレクトロンデバイス▼タグキャスト▼アバナード▼ブレインパッド▼ユニアデックス▼ソラコム▼アドダイズ▼シスコシステムズ