リコーインダストリアルソリューションズ(横浜市港北区、中田克典社長執行役員)は、部品のピッキングから組み付けまでの作業を自動化できる、2Dと3Dの併用型ピッキングシステム「RICOH RLシリーズ」を発売した。
同製品は、アームロボットに産業用ステレオカメラ「RICOH SV-M-S1」を搭載。独自の3D認識技術とロボット制御技術を組み合わせ、10ミリサイズ角の小型部品などさまざまなサイズの部品をピッキングから組み付けまで自動化できる。
また、2D(輝度)の形状認識と3D(視差)の位置計測を自動で切り替えることができ、部品の正確な位置をすばやく計測して、連続ピッキングが可能。
さらに、リードのある電子部品なども挿入からはんだ付けまで自動化することができる。
電子部品や自動車部品業界など、自動化が難しいとされていた生産ラインを持つ業界に向け販売を開始する。同時に基板実装業界向けにPCB後工程全体の自動化ソリューションを展開。年間で100台の販売を目標とする。
これまで産業用ロボットで製品の組み立てを自動化するためには、部品を整列配膳する必要があった。部品の大きさや形状がそれぞれ異なることや一つ一つの作業が複雑であるため、ピッキングから整列・配膳までのプロセスを複数台のロボットまたは手作業で行う必要があり、品質の安定化やコストの高さが業界共通の課題となっていた。同製品を使うことで、複数台のロボットや人による作業を1台のロボットで置き換えることが可能になる。