安川電機は、旧安川電機本社事務所の講堂を改修し、同社がこれまで開発してきた製品や創業者を含めた草創期を支えた安川家の軌跡を紹介する「安川電機歴史館」を開設し、4月1日から開所する。
歴史館は、1954年に竣工した旧本社事務所の講堂を保存・活用するもの。多くの日本人建築家に影響を与えたチェコ出身の建築家アントニン・レーモンド氏が設計した旧本社事務所の講堂は、デザインが特徴的であった玄関アプローチを保存しながら、館内には、安川電機のものづくりの原点となるモータの受注第1号機(17年)や国内初の全電気式産業用ロボット「MOTOMAN-L10」の受注第1号機(77年)などを展示。
併せて安川創業家の功績を紹介するなど、創業時から受け継がれている安川電機の「ものづくりへの志」を来場者や、従業員にも伝え・承継していくことを目指している。
同社は昨年本社敷地内を「YASKAWAの森」として、ロボット村などを設けて開放したが、今回の歴史館開設で、敷地面積は1.5倍の1万5000平方メートルに拡張となった。
開所式では、同社の津田純嗣代表取締役会長兼社長は「われわれにとって思い出を見える形で残すことができた。本当に緻密で巧みな技術が素晴らしい形でよみがえっている。100年の歴史というものは文化をつくる歴史で、われわれが今やっていることが次の歴史をつくっていくことだと肝に銘じる場所になると思う」とあいさつした。