■次世代の最先端技術に期待感
ものづくりの集積地、名古屋で700社が出展する「第1回名古屋ものづくりワールド2016」(主催=リードエグジビションジャパン)が19日~21日までの3日間、ポートメッセなごや(第1、第3展示館)で開催される。今回初開催となるのは、「名古屋設計・製造ソリューション展」と「名古屋機械要素技術展」の二つ。開場時間は午前10時~午後6時(21日は午後5時)。会期中2万5000人の来場が見込まれている。
名古屋ものづくりワールドには、次世代ものづくりを支える最先端の要素技術、加工技術、ITソリューションなど700社が一堂に会する。名古屋機械要素技術展に360社、名古屋設計・製造ソリューション展に340社が出展する。
名古屋設計・製造ソリューション展(DMS名古屋)は、CAD、CAE、ERP、生産管理システムなどの製造業向けのITソリューションが一堂に出展する。東海地域をはじめ中部地方の製造業の設計・開発、製造・生産技術、情報システム部門のユーザーが来場し、出展企業と活発な商談を行う。
インダストリー4.0に代表される「つながる工場」の実現を支えるIoT/M2Mや、制御システムなどの製品、ソリューションの展示が注目される。
現在、製造業の現場では、設計・開発期間の短縮やコストダウン、生産管理、在庫管理、工場内の人員配置から保守・点検に至るまで、IT技術を活用したソリューションが注目を集めている。同展では「つながる工場ゾーン」を会場に特設して、こうした動きへの理解が深まるように展示を行う。また、ここ数年で導入が増え期待を集めている産業用3Dプリンタの展示も注目される。3Dプリンタは、出力時間の短縮、取り扱い素材の拡充、大型造形の実現、コスト減など、年々進化しており、産業界での導入事例が増えている。同展には産業用3Dプリンタ関連の12社がさまざまな実機、ソリューションを出展する。
出展対象品は、CAD、PDM、ビューワ、3Dデータソリューション、CAM、部品表管理システム、VMプロッタ、PLM、図面管理システム、生産準備ソリューションなど。
名古屋機械要素技術展(M-Tech名古屋)では、軸受け、ベアリング、ねじ、ばねなどの機械部品や、金属、樹脂に関する加工技術が一堂に出展する。特に、産業用ロボットの開発を支える関連技術のモーション技術・モータや、試験・計測器/センサなどが集結し、注目される。
会期中、業界の第一線で活躍する講師が毎日講演する基調講演や、最新の技術動向や事例が学べるセミナーが開かれる。
19日の基調講演では、トヨタ自動車加藤光久副社長が「持続的成長を目指したトヨタの技術開発の考え方」について行う。また、特別講演では、50年ぶりの初飛行で注目を集めた三菱航空機岸信夫副社長が「日本初の国産民間旅客機MRJの開発と今後」を語る。
20日の特別講演では、オークマ家城淳常務が、「進化し続けるスマートファクトリーの構築を目指して~オークマが考えるIoT時代に対応したこれからのものづくり~」、安川電機筒井幸雄理事が「安川電機のインダストリー4.0への取り組み~ロボットを中心として~」、リコー石野普之執行役員が「リコーの経営革新とグローバルIT戦略~ITが経営の戦略的な武器となる為に~」と題してそれぞれ行う。
21日には、三菱電機山本雅之役員理事が「三菱電機が描くものづくりの将来像~ものづくり工程の最適化と生産革新~」、オムロン竹内勝技術開発センター長兼コントローラ事業部長が「三つの“i”が紡ぎ出すモノづくり現場の革新」と題してそれぞれ行う。基調講演以外は聴講無料であるが、事前の申し込みが必要で、定員になり次第締め切る。
20日と21日の出展者による製品・技術PRセミナーは、4社5テーマで行われる。受講は無料。