オークマは、最適な加工条件を探索する知能化技術「加工ナビ」シリーズとして、コストを抑えながら、ねじ加工の生産性を向上できる「加工ナビT-gねじ切り」を開発した。適用対象機種に順次採用していく。
加工ナビは、加工の状態を「見える化」することで、誰でも簡単に、機械と工具の能力を最大限に引き出すことができるツール。主軸回転速度と部品加工で振動が起きる「びびり」との関係には周期的な関係があり、びびる領域(不安定領域)とびびらない領域(安定領域)が交互に現れるが、加工ナビは、この原理を応用し、最適な加工条件を検索する。
従来、最適な主軸回転速度へ自動的に変更する「加工ナビ M-i」、びびりの無い旋削加工へナビゲートする「同 L-g」などを開発、マシニングセンタに採用してきたが、今回、素早く簡単にねじ加工のびびりを抑える「同T-gねじ切り」を開発した。
自走式揺れ止めを使用した長尺ねじ加工で、びびりが発生した時に、加工ナビONで残りのパスを加工すると、いったんびびったワークでも良好な加工面が得られるようになったという。
加工振動の抑制で加工能率、生産性、加工面の品質が向上し、工具寿命の延長などの効果も得られるため、新製品などに順次採用していく。