情報通信研究機構(NICT)は、広域をカバーする地域無線ネットワーク(Wireless Regional Area Network・WRAN)用無線装置(ARIB STD-T103準拠)と、Wi-SUNによる狭域無線センサネットワーク装置とを統合させたネットワーク基礎伝送試験に成功した。
自治体等の機関が、遠隔地に置いた多数のセンサデータを常時把握し、がけ崩れや地震等が起こった場合に、自動的にその周りを高精細な動画で確認することが可能になる。
本装置を使用し、24.1キロメートル離れた2地点間において、上り回線9.7Mbps(加入者局側・指向性アンテナ)、および上り回線4.8Mbps(加入者局側・無指向性アンテナ)のデータ伝送速度を達成、広域無線回線の加入者局側に接続されたWi-SUNルータを介して収集された、複数の加速度センサのデータをまとめて、基地局側に常時伝送しながら、加速度センサの値の変化に応じて、加入者局側で撮られた高精細映像を基地局側へ自動的に伝送開始する実証試験に成功した。
今後は、より実用的なシステム開発の推進を目指す。