安川電機は今年4月から新中期3カ年経営計画「Dash 25」をスタートさせた。2016年度から25年度までの新長期経営計画「2025年ビジョン」実現への第1ステップとなる3年間の計画で、18年度に売上高4500億円(15年度4113億円)、営業利益率10%(同8.9%)、新規事業売上高400億円(同203億円)を目指している。
新中計では「高収益企業体質の確立」に挑戦しながら、前中期経営計画「Realize 100」の成果の刈り取りを行うことで成果に生かす。
また、2025年ビジョンの基盤構築を進めるために、コア事業領域で世界一を追求し、新自動化装置の開発や安川版インダストリー4.0への取り組みなど、新たな仕掛けを行う。新自動化装置は、BTO(Build to Order)に対応したコンポーネンツ活用し、相互に「見える」、「つながる」システムなどを実現し、マスカストマイゼーションを可能にする次世代生産システム。
同時に、新領域・新ビジネスモデルへの挑戦へ、「食」の生産自動化、医療・福祉分野への展開などを計画している。
さらに、Clean Power事業のコア事業化へ、「創エネ」(太陽光パワーコンディショナ、大型風力発電用電機品)、「活エネ」(電気駆動システム)、「蓄エネ」(蓄電ソリューション)のグローバル展開を加速し、新たな事業の柱に育成する。
このうち、蓄エネでは、日本市場向けに蓄電コンバータを開発し、住宅向けではパワーコンディショナとのハイブリッド化、産業向けでは容量拡大とグローバル対応を強化していく。
活エネでは、EV(電気自動車)向け電機品で高い成長が見込める中国市場を重点に攻略する方針で、今年6月に合弁会社の設立を予定している。
そのほか、「グローカル経営」の推進へ、グローバルに対応できる組織能力、人材力を強化していく。地域統括機能やダイバーシティ推進などを計画している。