パナソニックオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、PLCのIEC規格に準拠し、UL規格にも適合した「PA-Nリレー」を製品化し、4月から発売した。本製品は3000Vの高い耐圧性と同時に、優れた耐衝撃性と低消費電力を実現しており、PLCメーカーの新規格対応製品の開発に貢献する。
工場内で使用される各種産業機器には、安全性と信頼性が要求されており、その中でPLCに関しては、感電防止などを目的に、より高い電圧への耐性や絶縁性の確保など一層の安全性が義務づけられる方向で、ヨーロッパIEC規格(17年度)や米国UL規格(16年度)の適用内容の変更が予定されている。
PLCメーカーは、新規格対応製品の開発が急務で、PLCの出力用途に使用されるリレーには、新規格に対応した信頼性の高い製品が求められている。今回、同社ではリレー内部構造の見直しを図ることで、耐圧を従来の2000Vから3000Vへ向上させ新規格に対応できるリレーを製品化した。また、防爆規格(ANSI/ISA 12・12・01)にも適合。
さらに、リレー接点構造を最適化し、大きな振動が加わった場合でもリレーの接点に問題が起こりにくい優れた耐衝撃性を実現、従来品に比べて、コイルの消費電力を約10%低減するなど基本性能を大幅に向上させている。定格制御容量は5A250V AC、30V DC、機械的寿命2000万回以上(開閉頻度180回/分)、電気的寿命10万回以上(3A 250V AC、30V DC、抵抗負荷にて)。