日本のロボット革命、第4次産業革命の推進団体であるロボット革命イニシアティブ協議会は15日、東京都港区のイイノホールで第2回総会を開催した。2015年度は活動のための基本的なインフラ整備に注力し、16年度は第2創業期と位置づけ、ワーキンググループの活動の充実と国際連携等を進めていく。
冒頭、岡村正会長があいさつし「ロボット新戦略の組織的プラットフォームとして設立されて1年。はじめは226社でスタートしたが、今では410社まで拡大した。5月にはインダストリー4.0プラットフォームと共同声明を出し、今後も一層の緊密な連携が期待される。第2ステージの始まりだ」と話した。
16年度は、IoTによる製造ビジネス変革WG(WG1)、ロボット利活用推進WG(WG2)、ロボットイノベーションWG(WG3)の3つのワーキンググループの活動を加速させる。
WG1では、ユースケース創出、規制・制度改革、サイバーセキュリティ、国際標準化貢献、中小企業導入支援などのロードマップを策定して活動する。サブ幹事会では、製造分野別にIoTによる製造ビジネスで想定される課題や解決方法を協議する。サブワーキンググループを設け、より少人数で議論してユースケース創出につなげる。現在は、産業機械における遠隔保守、食品機械分野のIoT活用、IT、FA分野のSIerのシステマチックな養成など。またドイツとの交流・連携を促進していくとした。
WG2では、利活用推進の仕組みや環境誠意に向けた5つの活動に注力、事業者の要望をサプライヤーにつなぐ仕組み、各都道府県でロボット事業支援機関の創設、中古ロボットの教材化によるロボット活用の裾野拡大、規制改革の要望提出、情報の発信を進める。
WG3では、27年度に検討したプラットフォームロボット、社会実装のための安全基準やルール、ロボット国際協議大会等のフォローアップ状況を報告する。
また7月にはロボットビジネス推進協議会、日本ロボット工業会との共催によるシンポジウム、10月19日から21日に開催されるJapan Robot Weekの期間中に国際シンポジウムを行う予定。ユースケースや中小企業支援状況など具体的な成果を報告する場としたいとしている。