GEデジタルとGenpact Japanは、GEが展開しているIoTプラットフォームである「PredIx(プレディクス)」について、世界の活用事例を含めたインダストリアル・インターネットに対する取り組みを紹介した。
GEデジタルのマーク・シェパードアジアパシフィック チーフ・コマーシャル・オフィサーは「インダストリアル・インターネットは始まったばかり。多くの企業が、収集したデータの1~3%程度しか活用できていない。インダストリーのデータは消費者世界よりも複雑だからだ。だが、データを使って1%でも改善につなげられれば大きな経済効果が生まれる。例えば、石油・ガスが1%稼働効率を上げれば、50億~70億ドルの効果が上がる」と話した。
続いてインダストリアル・インターネットの世界的な実績を紹介。オーストラリアのガス会社ではPredIxで機器の稼働状況を把握することで、99%稼働の保証を提供していることや、鉱山でのトラックの状態をモニタリングし、稼働効率の大幅に改善することに成功した例を挙げた。
Genpactは、2005年にGEから分社独立した、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)中心とした企業。現在、25カ国で800の顧客を持ち、7万人の従業員を抱えている。インダストリアル・インターネットに対しては、すでに世界中で提供しており、このほど日本でも力を入れていくという。
同社のインダストリアル・インターネットの取り組みについて、パトリック・コグニーバイスプレジデントは「当社はBPO企業のイメージがあるが、BPOは事業の16%にすぎない。実際はアフターサービスなどのコンサル部分が大きくなっている」と話し、風力発電企業に対する予兆保全の導入や、トラックのリース会社での協業事例などを紹介した。
日本での展開について、すでにシェパード氏は「GEは昔から日本で業務展開をしてきて、日本市場ではストレンジャーではない。すでに日本の製造業は、装置データを収集できるような仕組みが整っている。装置メーカーのような伝統的なプレーヤーもうまく協業できるだろう」と期待を寄せている。