アズビルは、製造装置組み込み用に使いやすさを追求した小型デジタルマスフローコントローラの新製品「形F4H」を6月から販売開始した。価格は15万円からで、初年度2000台、3年後1万台の販売を計画。
マスフローコントローラは、気体用の流量センサと制御用バルブを内蔵し、設定した流量を流すよう自動制御するコントローラで、同社は高感度な流速センサ(マイクロフローセンサ)を搭載した、応答性・制御性に優れたマスフローコントローラを販売している。
新製品は、従来品に比べ体積比で50%と大幅に小型化して組み込む新設装置の小型化を支援し、スペースが限られている既設装置への設置も容易にした。
また、デジタル通信機能として、RS485、およびModbus RTUに対応して、他の機器と市販のLANケーブルで接続が可能になり、上位機器のアナログ入力モジュールやアナログ入力信号毎の配線が不要で、作業工数の削減にもつながるなど、トータルコストダウンに大きく貢献する。
同時に、昨今の製造装置では、センサやアクチュエータから多くのデータを収集・解析することで生産プロセスの変化や異常をいち早く察知し、歩留まり低下や装置の故障を未然に防ぐ予防保全が求められていることから、デジタル通信機能を充実させたことで、これらの情報を上位システムで容易に有効活用できるようになり、予防保全に貢献する。
同社では、製造現場のIoT化に向けて他の機器やシステムと連携を進め、対応通信規格を順次拡大していく予定だ。