ブラザー工業は、対象加工物範囲を広げた旋削機能付き小型複合加工機「コンパクトマシニングセンタSPEEDIO(スピーディオ)M140X2」を発売した。
これは、旋回軸と回転軸を備え、旋削加工とマシニング加工をワンチャッキングで行えるため、自動車部品、2輪車部品、一般機械部品の量産加工分野において、工程が集約できる。
旋削主軸に使われているベアリング、傾斜軸(A軸)に使われているギアのサイズを大きくすることで旋削主軸、傾斜軸の剛性が向上、特に加工負荷がかかりやすい傾斜軸の剛性を従来機に比べて約2倍にしている。これにより、加工能力の向上、加工精度の安定化を図った。
機械構造を見直し、加工エリアを最適化することで、治具設計の柔軟性の向上や加工範囲の拡大を実現している。
また、従来は傾斜軸をサーボモータで保持していたが、新開発の空気圧で動作するディスククランプ方式のクランプ機構を取り付けることにより、傾斜軸の保持力が向上、加工精度の安定化、旋削回転時の機械に発生する振動の軽減などに結び付いている。
移動量はX軸200×Y軸440×Z軸305ミリ、A軸120度~マイナス30度。作業面の大きさは直径140ミリ。主軸回転速度は毎分16~1万6000。工具収納本数は22本。
標準価格は1078万円(税込み)。