ジャパンユニックスのはんだ付技術基礎知識(12)

最新鋭ロボット「ユニバースシリーズ」完全自動化実現の理想的な製品

■中国工場既存生産ラインの自動化事例。人とロボットで実現する高品質品

コスト競争で成長してきた中国市場においてもプレミアム化の流れは止められません。消費意欲の増した中国国民は、より良い製品を求め、付加価値の高い製品に消費が集中します。既存の生産ラインを生かし、高付加価値品の安定供給を行うには、人とロボットの役割分担が欠かせません。

ある中国EMS工場では、数百人規模による手はんだ付を行っていました。しかし、市場の成長速度、基板の高密度化など、環境変化は著しく、人材育成の速度をはるかに上回るものでした。そのため、数十台の卓上型ロボットを導入し、「セル生産方式によるはんだ付実装」と余裕人員を組み立てなどの「製品性能に影響を及ぼしにくいプロセス」へと移管。人が実装作業をしないため、高度スキルは必要なく、製品の品質も均一化されました。さらに、高密度化された実装基板では、接合部が微細化するだけでなく、重量管理も重要です。そこで、高精度送り装置を搭載。φ0.15ミリの糸はんだを0.6ミリ送ることで1ポイント量わずか0.1ミリグラム以下での管理を可能にしました。

その結果、作業員数は約半数、要求スキルを単純化することによって、コストも50%超の削減に成功。同時に、良品率99%を超える、生産品質を実現することができました。

■部分自動化の導入へ。早期立ち上げが可能な万能卓上型ロボットUNIX 41Sシリーズ

UNIX 41Sシリーズは、デスクトップ型で素早い導入と立ち上がりが特徴です。簡単な操作性で、高度な知識が無くても高品質なはんだ付を実現します。自動車、家電、スマートフォン、再生化エネルギーなどあらゆる製造業で導入実績が多数あり、オプションとの組み合わせで、ほぼ全てのはんだ付に対応できます。新地域で、自動化ラインを立ち上げるうえで注意すべき点は「良品率の維持・管理」です。立ち上げ時の良品率を維持できるかは、設備の堅牢性に加え、初期設定したはんだ付条件の管理が重要です。

ある東南アジアの新設工場では、UNIX-413Sを採用。位置補正機構を装備し、目減りするこて先に対し、0.05ミリ単位ではんだ位置を補正しています。さらに糸はんだに切り込みを入れることで、フラックス飛散やはんだボールの防止を行っています。その結果、当初に設定した条件を維持し、高い良品率の維持管理が可能となっています。

部分自動化を行う際には、メンテナンスや環境変化に応じた条件管理が重要です。変化する要因を理解し、設備によって柔軟に解決させなければ、管理人員増、ライン停止、再稼働コストなど、結局はコスト高になりかねません。

■フルオートメーションの実現へ。タクトタイム3分の1。ピッキングと部品挿入、はんだ実装を同時に自動化!

最新鋭はんだ付ロボット「UNIVERSE S(ユニバースシリーズ)」は、基板の上面をスカラ型、下面を多関節ロボットで挟み込んで、電子部品のピッキングと基板挿入、はんだ付をすべて一連の流れで自動化します。通常の工程では、「部品挿入」「基板セット」「反転」「はんだ付」という4工程を数名の作業員が行います。これに対し「UNIVERSE S」では、2種のロボットを活用し「部品挿入-セット-はんだ付」の一つに統合。

その結果、ある車載メーカーの国内工場では、150秒だった実装工程を、UNIVERSEによって約55秒と3分の1に短縮。設置面積も3分の1程度まで省スペース化しました。さらに、はんだ付工程の良品率も、自動機による均一化と画像認識によるエラー検知機能により、ほぼ100%にまで改善したという報告を受けています。

国内工場において、無人化による24時間完全自動化が理想です。UNIVERSE Sは良品率の大幅改善と作業スペースの削減を同時に実現できる完全自動化を実現する理想的な製品です。

■“はんだ・自動化のプロフェッショナル”世界のはんだ付事情を知り尽くした熟練技術

当社は、“はんだ・自動化のプロフェッショナル”として世界で活動する専門メーカーです。

早くから海外進出し、現在は、世界22カ国にグローバルなネットワークを構築しています。中国、台湾、韓国、マレーシアとメキシコには現地拠点があり、現地サポートを行います。近代はんだ付は、基板や部品進化に伴い、年々、複雑難解化しています。高度なはんだ付を自動化するには基礎技術の理解と習得が不可欠です。

当社では、「ソルダリングスクール」をはじめとする専門教育機関、はんだ付の実装技術・高度スキルを持ったインストラクターが多数在籍しています。はんだ専門のR&Dセンターである「ソルダリングラボ」は、国内4カ所に広がり、最新鋭の高度分析機や最新型自動機などを駆使し、ミクロレベルでの品質管理やはんだ先端技術の応用研究などを行っています。

海外市場において、はんだ付の自動化ニーズが高まるなか、世界中の主要メーカー様から高い評価をいただいています。この他にもさまざまな事例やソリューションを取りそろえています。海外、国内工場における後はんだ付工程の効率化、省人化など合理化は当社にご相談ください。

■ジャパンユニックス■
(東京都港区、河野正三社長)1974年の創業以来、最新鋭の分析機器を活用してはんだ付に関する基礎研究を進める一方、レーザーや超音波はんだ付など最新技術を取り入れたはんだ付装置の開発を行っている。世界各地の車載部品、スマートフォン、EMSをはじめとする主要メーカーに数多くの技術支援を行っている。
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