英・ダイアログ・セミコンダクター社は、GaN(窒化ガリウム)を使用したパワーIC「SmartGaNDA8801」のサンプル出荷を開始した。同社が70%以上のシェアを有する急速充電アダプター向けとして、スパートフォンやタブレットPCなどをターゲットに販売を進める。
DA8801は世界初のGaNパワーICで、使いやすい高インピーダンス入力とアナログ、およびロジック部品の集積化・最適化を図ったことで、最大94%の電力変換効率と50V/nsという非常に高速なパワースイッチにより電力損失2分の1、サイズ2分の1というエネルギー消費の低減と小型化を実現している。また、部品の小型化でコストも半減できる。さらに、サーバーなども、より少ないエネルギーと冷却能力で、全体のエネルギーを30%低減した新しい標準オープンラックとしても使用できる。
サンプル出荷は、25W、35Wのスマホやタブレット向けをから開始し、45W、65WノートブックやPC向け、さらには100W~1kWのサーバーやインフラ向けに順次追加していく予定。
同社は高集積ミクストシグナルICメーカで、2015年度の売上高は約14億ドル。日本法人としてダイアログ・セミコンダクター(東京都港区)がある。