独・LAPP KABEL社はケーブルグランド「SKINTOP HYGIENIC」を開発、日本ではケーメックス(東京都千代田区、亀田茂子代表取締役)が9月1日から販売を開始する。
食品加工業界では異物混入の防止、食の安全確保が重要な位置づけになっている。欧州では食品機械の設計ガイドライン「EHEDG(イーヘッジ)」の取り組みも盛んで、日本でも食品業界における機械設計の基準になりつつあるものの、電子部品レベルの対応まではなされていなかった。
ケーブルのコネクタからの脱落やゆるみを防止し、粉塵・水の侵入防止をするケーブルグランドは食品機械にも多数使われている。
新製品は部品レベルでEHEDGに適合、業界標準ともいえるECOLAB社の薬液洗浄試験に合格し、FDAの規格にも対応している。ステンレス素材で丸みを帯びたデザインを採用し、残存物がケーブルグランド周辺に残留することを防ぐため、機械の洗浄時間を短縮でき、食品加工メーカーの製造コスト削減に貢献する。
さらに、従来の塩化ビニール(PVC)の電線では対応できない強力な薬液に対しても反応しない「熱可塑性エラストマー」を用いたケーブル類も用意。あわせて採用することで、従来必要であったケーブルカバーなどのメカ部品を不要にし、装置自体のコスト削減やメンテナンス工数削減につながるため、食品機械自体の付加価値向上に寄与する。