第4次産業革命、IoT時代には、データ収集と活用がポイントとなる。人工知能、クラウド、ロボットなどが話題に上るが、実際に中心となるのは末端でデータ収集を担う小さなセンサ。蓄積したデータ量が重要となり、いかに多くのセンサを設置し、長期間にわたって正確なデータを送り続けられるかが勝負の分かれ目になる。センサ需要は年々拡大している。
JEITA(日本電子情報技術産業協会)によると、最新の2014年におけるセンサの世界出荷数量は、251億386万7000個(前年比10%増)。金額では1兆3172億8100万円(同17%増)となり、2年連続で2桁以上のプラス成長となった。このうち日系企業が金額ベースで47%のシェアを握っている。
種類別では、金額構成比で最大構成は、光度センサ58%、位置センサ17%となり、慣性力センサ、圧力センサ、温度センサと続く。数量構成比では、温度センサ47%、位置センサ21%、光度センサ20%となっており、位置センサが金額、数量共に大きなウエートを占めている。
需要部門別では、金額構成比で最も大きいものが、通信機器・スマートフォン用で45%となっており、スマートフォン需要の拡大が数字にも表れた。次いで自動車・交通用が17%、AV機器用、FAオートメーション用でそれぞれ8%となった。数量構成比では、最大構成は汎用の34%、通信機器・スマートフォン用の19%、コンピュータ・情報端末用が14%、自動車・交通用が13%と続いた。
仕向け地別では、金額構成比は、アメリカ向け35%、日本向け28%、アジア・パシフィックが19%となっている。数量では、中国向け37%、日本向けとアジア・パシフィック向けが共に27%となっている。
今後、センサ市場は世界的にどれほど伸びていくのか?
富士キメラ総研の調査によると、14年度の世界センサー市場は311億4000万個、4兆5771億円で、19年度は418億6000万個、5兆5576億円になると予測している。
センサのカテゴリ別では、金額ベースで、イメージセンサなど光・電磁波センサが31%、流量センサを中心とする熱的・時間空間雰囲気センサが22%、製造現場向けの圧力センサと自動車やスマホ向けの加速度センサなど機械的・物理的センサが21%、グルコースセンサやガスセンサなどケミカル・バイオセンサが13%を占めると見込まれている。