ファナックは、ⅠoTを活用したものづくりの生産性向上に対応して、ロボットやセンサなどの周辺デバイスを接続した日本発のオープンな生産プラットフォーム「フィールド(ファナック・インテリジェント・エッジ・リンク・アンド・ドライブ)システム」を、工作機械や制御機器メーカ、IT企業など約200社と連携して開発に取り組む。年内にも第1弾を発売する。
フィールドシステムの開発には、産業用オートメーションの大手、米・ロックウェルオートメーション、情報システムの大手の米・シスコシステムズ、人工知能ソリューションのベンチャー企業、プリファードネットワークス(東京都千代田区、西川徹代表取締役)、NTTグループが中核で進める。
各社の役割は、ファナックがマシンの信頼性、品質、スピードの向上に必要な主要指標を追跡するためのセンサが埋め込まれたCNCとロボットを提供、ロックウェルとシスコは、CNC、ロボット、その他セル装置をフィールドシステムのアプリケーションに接続するためのネットワーキング、コンピューティング、セキュリティインフラストラクチャを提供、これをプリファードネットワークスのオープンなディープラーニングフレームワークやIoT向けのストリームエンジンで活用していく。また、NTTはエッジコンピューティング技術とネットワーク基盤などで協力し、フィールドシステムの早期実現と普及に取り組む。この構想には、日立製作所、オムロン、IDEC、富士電機、富士電機機器制御、アズビル、パナソニック、東芝、NECなどのFA機器メーカをはじめ、空圧機器、センサ、コネクタなどのデバイスメーカ、工作機械、ネットワークインテグレータなど、約200社が参画している。
8月29日に開いたフィールドシステムパートナーカンファレンスで、ファナックの稲葉善治代表取締役会長兼CEOは「フィールドシステムは、ものづくりシステム全体のコストを最小限にし、セキュリティ性の高いオープンなプラットフォームである。当社以外の機器も接続可能であるから、各社の得意分野で参加してもらいたい」とあいさつした。