河村電器産業(愛知県瀬戸市、水野一隆取締役社長)は、タイのグループ会社、カワムラ・エレクトリック・セールス・タイと共同で、タイの受配電機器メーカー、タイアイチデンキの株式を取得して子会社化する。9月末までに株式を取得する予定。
タイアイチデンキは、1972年に日系企業としてタイで設立されたが、現在は現地資本の企業となっている。タイなどASEAN各国の日系企業を主要顧客として、配電盤・制御盤・分電盤などの受配電設備機器の設計・製造・販売を行っている。
また、製造販売だけでなく、配電盤をはじめとしたリニューアル工事、電機設備メンテナンス全般も手掛けており、製品とサービスの高さに定評がある。
従業員数は157人で、2015年の売上高は約8億4000万円。
河村電器産業が49%、タイで配電盤、遮断器の輸入販売を行うカワムラ・エレクトリック・セールス・タイが50.9%を出資する。
従来、河村電器産業は中国で生産された製品を、タイの販売拠点からASEAN諸国向けに販売してきた。今回、ASEAN内に生産拠点が確保されたことで、販売に伴う物流コストの削減、納期短縮や、各国の仕様に合わせた製品開発が可能になる。
これにより、今後需要の増加が見込まれるASEAN諸国での販売網を拡大、海外戦略を加速させていく。