【世界に伝える日本の技術力】
■669社・団体2556小間出展
包装の最新情報が一堂に集まる「TOKYO PACK 2016(東京国際包装展)」(主催=日本包装技術協会)が、10月4日~7日までの4日間、東京ビッグサイト(東館全館使用)で開催される。世界最高水準の包装の力と技が2年ぶりに集う。開場時間は午前10時~午後5時。入場は無料。また5日~7日まで東京ビッグサイト西展示棟で開催される「食品開発展2016」との相互入場が可能となっている。
TOKYO PACKは2年ごとに開催されている。今回の出展者数は669社・団体(前回684社)、2556小間(同2490小間)。前回の2014年の来場者数は、登録者が6万2298人、会期中2回以上の来場者は17万8698人となっている。
今回の開催テーマは「伝えよう、NIPPONの包装力を」。同展は、包装資材、包装機械から包材加工機械、食品機械、関連機器類、環境対応機材、物流機器類に至る生産・包装・流通の技術振興をはかるとともに、商談や交流および包装の最新情報発信の場として、国際的な視野に立った社会の発展に資することをもって目的に開催されている。
今回もさまざまな業界で活躍している包装資材・容器、包装機械を中心に、調達から生産、物流、流通、販売、消費、廃棄・リサイクルに至るまでのあらゆる分野を網羅した国内で最大、世界でも有数の総合包装展として盛り上がりが期待されている。
■医薬品包装・パッケージデザインなどイベント開催
展示に加え、イベントも多彩に企画されている。「医薬品包装コミュニティゾーン」(東3ホール)では、医薬品包装の最新技術・サービス・製品の展示が行われる。
医薬品の適正使用普及などへの取り組み、現状の課題や法規制に向けての対応等を通して、医療用医薬品、OTC医薬品に求められる情報・表示・商品・付加価値などの包装における訴求性への取り組みや最新情報について、業界団体・企業・大学から紹介する。
また、「パッケージデザインパビリオン」(東3ホール)では、商品の顔ともいわれるパッケージデザインについて集中展示する。パッケージデザインは商品を引き立たせて、売り上げに直結するマーケティングの観点からも重要性を増し、年々高まりをみせている。ここでは「デザイナーと企業との出会いの場」をテーマに、付加価値のある新しいパッケージデザインの発見、販売力向上のためのヒントを一堂に披露する。事前に、デザイナーとの相談をスムーズに行える共通シート、「パッケージデザイン問診票」をホームページからダウンロードできる。
さらに、集中企画展示として「ここだけは押さえたい!包装開発のチェックポイント!」(東3ホール)では、液体食品・菓子・乳製品・医薬品・生鮮・加工食品の業界にフォーカスし、(1)包装コンセプト、立案のポイント(2)包装設計のチェックポイント(3)包装材料選定の事例(4)包装ラインのポイントなど、包装開発に必要不可欠なポイントをわかりやすく解説し、合わせて各業界の包装・容器革命を紹介する。チェックポイント表も配布する。
■セミナーも多数
一方、セミナーも多数企画されている。
4日と5日に基調講演が6人で行われるほか、グローバルパッケージングセミナー(6日)、医薬品包装セミナー(4、6日~7日)、スウェーデン包装セミナー(6日)、パッケージデザインセミナー(4日~7日)、テクニカルセミナー(同)、出展社による最新包装技術セミナー(同)、2016木下賞受賞フォーラム(5日)、2016パッケージングフォーラム(6日)、スペシャルゲストセミナー(7日)、物流エンジニアリングで国内産業の持続的成長へ~将来の高齢化・人手不足に対するソリューション~(4日、7日)と多彩な内容で予定されている。
【15年の国内包装産業】
■市場規模6兆円超 包装・容器・機械、微増推移
日本包装技術協会がまとめている日本の包装産業の市場規模は2015年で、包装・容器の出荷金額が5兆7889億円(前年比101.5%)となっている。また、包装機械生産金額は4648億円(同103.0%)で、合わせると6兆2537億円(同101.6%)と微増で推移している。
数量では、包装・容器の出荷数量が1885.6万トン (同100.6%)、包装機械生産数量は324万3000台(100.0%)と横ばいとなっている。
11年~15年までの5年間の出荷金額は、12年が前年比マイナスとなった以外は、微増で推移している。
過去の実績でも、1992年以降減少傾向、04年~08年まで増加傾向,09年~11年まではほぼゼロ成長に推移。12年は東日本大震災の後遺症、経済情勢でわずかな低下傾向が認められた。
15年は14年に引き続き震災からの復興、円安の経済情勢などにより、わずかな増加傾向が認められた。
出荷金額の構成比は、紙・板紙製品40.6%、プラスチック製品31.2%、金属製品16.3%、ガラス製品2.2%で、前年とほぼ同様な構成比を示している。
出荷数量の構成比についても、紙・板紙製品63.%、プラスチック製品19.3%、金属製品7.7%、ガラス製品6.6%で、前年とほぼ同様を示している。