アナログ半導体の大手メーカー、米・マキシム社は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の開発プラットフォーム「ポケットIO」を発表した。
ポケットIOは、アナログ入力、アナログ出力、デジタル入力、デジタル出力、IO-Linkや、堅牢な機能性と診断機能を備えたモーション制御を含む30のIOで構成されており、このプラットフォームを使用することで、ユーザーは最小の形状と最高の電力効率を備えた次世代PLCを設計することができる。価格はリファレンスデザインで499ドル(取り付けボード、IO-Linkプロトコルスタック、ケーブル、電源を含む)。
ポケットIOは、インダストリー4.0(I4.0)などによる生産性を最大限高める取り組みに呼応し、リアルタイムでダウンタイムを防止しながら、冗長性を確保した設計となっている。
同社が2014年に発表した「マイクロPLC」に比べ、サイズが5分の2に小型化、消費電力も30%低減している。
それは、オクタル(8回路)ハイサイドスイッチおよびドライバのMAX14913に内蔵された特許出願中の高速で安全な消磁クランプを利用することで、16のダイオードが不要になり、15倍のスペース節約。また、絶縁型バックDC-DCコンバータのMAX17681は、旧製品に比べ約30%以上消費電力を低減して90%以上の電力効率を実現している。
さらに、オクタル(8回路)、デジタル入力トランスレータ/シリアライザのMAX31913は、利用可能な任意の5V電源からの給電が可能でありながら最大36Vの入力信号を受け付け、24V電源端子に必要な全保護部品を不要にすることで総実装面積を50%削減。
同社のスイ・シエ インダストリアル・ヘルスケア製品事業部統括兼コーポレート・バイス・プレジデントは「インダストリー4.0などで、小型センサーの増加と分散制御が進み、小型のPLCとセンサーのネットワーク化が必須になる。電源で実績の高い当社の技術が小型化PLCの用途拡大に大きく貢献する」と強調している。