日本電気制御機器工業会(NECA)と日本電機工業会(JEMA)が2016年度上期の出荷実績を発表した。いずれも前年同期比を若干割り込んだが、8月から9月にかけて設備投資が回復傾向を見せており、下期も継続することが期待される。
第2四半期は1600億円超 NECA
日本電気制御機器工業会(NECA)がまとめた2016年度上期の電気制御機器の出荷統計によると、総額は前年同期比2.4%減の3190億円、仕向け地別で国内が同1.4%減の1876億1千万円、輸出が3.7%減の1314億8千万円と若干前年を割り込んで推移。一方で、第2四半期では4期ぶりに1600億円を超えるなど順調だった。
16年度第2四半期では、出荷総額は1656.2億円となり、15年第2四半期以来の1600億円超えとなった。前年同期に比べて29億円増えて1.8%増となり好調。
品目別では、操作用スイッチ、検出用スイッチ、制御専用機器、PLC/FAシステム機器が前年同期比を上回った。操作用スイッチは前年同期比7.0%増の105.3億円、検出用スイッチは同1.2%増の266億1千万円、制御専用機器は同7.1%増の290億2千万円、PLC/FAシステム機器は同2.6%増の602億9千万円、制御用リレーは同3.8%減の391億8千万円だった。
仕向け地別では、国内の出荷額は同2.4%増の978億円。23.3億円増加したが、6期連続1千億円を割り込んだ。品目別では操作用スイッチを除く、検出用スイッチ、制御用リレー、制御専用機器、PLC/FAシステム機器が前年同期を上回った。
輸出は、同0.8増の678億3千万円。5.6億円増加し、14年度第1四半期から10期連続で600億円を超えた。品目別では、操作用スイッチ、PLC/FA、制御用専用機器が前年同期比で上回った。仕向け先別では北米、ヨーロッパ、内数の中国で前年同期を割った。北米は4期連続、ヨーロッパは3期連続、内数の中国は2期連続の100%割れ。北米は2期連続で2桁減となった。
2カ月連続で増加 JEMA
日本電機工業会(JEMA)は、2016年度上期の産業用汎用電機機器の出荷実績を発表した。
出荷合計は前年同期比4.3%減の3918億円で、品目別では、回転・駆動機器は同6.3%減の1438億円、配電・制御機器が4.1%減の1767億円、その他機器が0.5%減の712億円。国内、輸出ともに回復の兆しはあるが、全体では減少となった。
第2四半期では、同1.0%減の2036億円とほぼ前年並み。8月以降、アジア向けが好調で、国内向けも設備投資が持ち直す動きがあるとし、その流れに9月度は順調。同4.9%増の749億円で2カ月連続の増加となった。
品目別では、回転・駆動機器は同8.5%増の273億円となり、2カ月連続の増加。75kW以下の三相誘導電動機が2カ月連続で増加し、汎用インバータは7カ月ぶりの増加。アンプを含むサーボモータも2カ月連続で増加し、いずれも輸出の減少分を国内が支えた。
配電・制御機器は、同4.2%増の336億円となり、2カ月連続の増加となった。2000kVA以下の標準変圧器は前年並み。プログラマブルコントローラは、国内は前年並み、輸出は同増加で、全体では2カ月連続の増加となった。