はんだ付マーケットレポート(後篇)
◆地産地消でASEAN重視
急激な成長を見せるASEAN諸国。各国の特徴とはんだ付事情とは?
世界の製造業を支える一大エリアとして存在感が高まるASEAN地域。特に、土地や人件費など生産拠点としてのコストメリットはもちろん、アジアという巨大マーケットに近い国で生産、販売をする「地産地消」の観点からASEANを重視する企業も増えている。今回は、ASEANに属する国々の特徴とはんだ付事情を見ていく。
◆各国事情に合わせて、はんだ付の効率化
ASEANというエリアであっても、各国の事情、言語、国民性や生産環境はさまざまである。従って、はんだ付の品質を保ち、工程を最適化するためには、それぞれの事情を考慮し適した自動化アプローチが必要である。
ASEANの中でも工業化をリードする3国(シンガポール、タイ、マレーシア)においては、現地にも優れたSI(システムインテグレーター)が多く存在する。従って、高付加価値品の製造能力も高く、はんだ付ロボットによる省人化と安定化で先進的な生産ラインか?次々と立ち上がっている。現地や本国と連携して、はんだ付ロボットをコンベアなどと統合し、装置化して移送する場合も多い。
一方で、上記3国であっても、製造するアプリケーションが異なる。使用する基板、部品、工場環境などさまざまな要素を考慮し、適したはんだ付工法の適用が、はんだ付品質の安定化と効率化には最も重要といえよう。
◆ASEAN諸国とジャパンユニックス
ジャパンユニックスは、はんだ付の専業メーカーとして、グローバルに事業を展開し、売り上げの50%超を海外製造拠点が占める。国内はもちろん、中国でも早くからビジネスを展開し、中国市場への日系企業の進出や、EMS、ローカルメーカーの成長を支えてきた。
はんだ付ロボットを使った実装ラインをはじめ、現地パートナーと協働し、はんだ付ユニット導入による自動化を手掛け、人件費高騰に対するさまざまなソリューションを提供してきた。
そのノウハウを生かし、ASEAN地域でも各国の状況に合わせ、こて付、レーザーはんだ付、ロボット、ユニットなど、幅広いラインアップから最適な自動化提案を得意としている。
特に当社のはんだ付ロボットは、国内および国外企業の実績が認められ、ASEAN地域の人件費高騰対策として急速な導入が進む。技術者の確保や育成に悩む企業に、高品質かつ安定したはんだ付といったニーズに応えている。
ジャパンユニックスは、直接取引を通じて、国内および海外メーカーと密なパートナー関係を築いてきた。ASEAN各国とも付き合いが長く、両者の橋渡し役としての実績があり、ノウハウを蓄積している。
◆はんだ付のコア技術をユニット化。既存設備や装置を生かしてはんだ付の自動化を実現
ジャパンユニックスは、長年に亘り蓄積してきたはんだ付ロボット化のコア技術を新たにユニット化し提供している。はんだ付コントローラ、送り装置、はんだ付ヘッドの3点で既存設備や海外製ロボットにも搭載可能である。ASEAN地域では、導入コストに制限があることから、同ユニットを導入して、現地SIがシステム化することも多い。
■ジャパンユニックス■
(東京都港区、河野正三社長)
1974年の創業以来、最新鋭の分析機器を活用してはんだ付に関する基礎研究を進める一方、レーザーや超音波はんだ付など最新技術を取り入れたはんだ付装置の開発を行っている。世界各地の車載部品、スマートフォン、EMSをはじめとする主要メーカーに数多くの技術支援を行っている。
https://www.japanunix.com/index.php