明電舎は、IoTを使ってリアルタイムに変圧器の余寿命を把握できるシステム「変圧器オンライン余寿命診断システム」を開発。2017年4月から販売を開始する。
インフラの監視について、設備の老朽化に伴い点検・メンテナンスの重要性が増しており、監視強化による停電などの大規模障害の未然防止が求められている。同システムは、油入変圧器に各種センサを取り付け、取得したデータをクラウド上に蓄積し、遠隔で監視と診断をオンラインで行う。油面数値、油温/外気温、油中ガス/水分、ロードタップチェンジャー、部分放電、負荷電流を監視し、蓄積したデータから演算式(アルゴリズム)で余寿命を判定する。
既存設備にも容易に導入でき、これまで行ってきた日常巡視点検を効率化できる。導入によって定期点検時に1カ月かけて行っていた変圧器の油分析を、リアルタイムに実施することが可能になる。現段階では油入変圧器を対象とし、今後は乾式変圧器にも適用できるシステムを18年度に開発する予定。