ロボットや工作機械、半導体製造装置等のキーデバイス
サーボモータは、半導体製造装置や工作機械、ロボットなどの高精度な制御のキーデバイスとして拡大を続け、1000億円近い市場を形成する。
日本電機工業会(JEMA)の2016年度の生産見通しは、前年度比1.4%増の974億円。上期は、中国をはじめとする新興国の経済減速などを受け、当初見通しの480億円に対して449億円にとどまった。下期は、アジア地域の経済減速を受けて低調が続いてきたが、回復の動きも見え始めている。
アメリカの調査会社MarketsandMarketsでは、サーボモータの世界市場は16年から22年にかけて金額ベースで6.25%の伸びで推移し、102億ドルから159億ドルに達すると予想している。
技術的には、高機能化、小型・軽量化、高速応答、高精度化、位置決め時間の短縮化のほか、ネットワーク化、モジュール化などがポイントとなっている。特に高速応答や振動抑制機能などが進化し、調整レス機能の進化によって、ゲインの調整なしで発振せずに俊敏に動作可能となっている。装置内のサーボエネルギーを有効活用し、2軸アンプやDCバスの接続による複数軸間での回生エネルギーなどにより大幅な省エネ化も実現している。しかも、機能安全規格で国内初となるIEC61508安全度水準SIL3にも対応。マニュアルやトラブルシュート情報を表示できる製品も出ている。