産業用ロボット 伸び顕著、19年260万台稼働へ 中国が市場をリード 東欧の自動車業界向けも注目

中国を筆頭に、日本や欧米でロボット需要が非常に伸びている。IFR(国際ロボット連盟)よると、世界におけるロボットの年間販売台数は、2014年は22万5000台で、15年は24万8000台となった。18年には40万台に達し、19年には稼働台数も260万台になると見られている。

需要をリードするのは、自動車や電子機器業界が中心となるが、それ以外の業界でも採用が活発化している。地域的には中国が市場をけん引。現在、中国では急速にオートメーション化が進み、年間で5万台以上を販売して世界最大の需要国となっている。それが18年には13万台超に達し、世界のロボット販売台数の3分の1を占めると見られる。また東ヨーロッパでも自動車業界を中心に導入が進む。

一方、ドイツ、米国といった先進国も拡大基調。ロボットを中心とした最先端の生産ラインの構築が進む。ロボットメーカーの数が多い日本も需要は旺盛。日本ロボット工業会は、年間出荷額を15年比10%増の7500億円と見込む。国内での需要増に加え、米国でのさらなる景気拡大と製造業回帰による堅調な伸び、中国での減速経済の中にあっても高い自動化投資意欲、さらに欧米におけるインダストリー4.0などIoTを通じた産業用ロボットへの関心の高まりなど、今年も海外需要の拡大が期待されるとしている。

また昨年から話題になっている安全柵のいらない協働ロボットについて、参入メーカーも出そろったが、昨年はユーザーが検証用に導入するにとどまっていた。17年は熱心な企業から本格導入の動きも出てきそうだ。

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