今後の燃料電池や風力発電に期待
リレーの市場規模は、日本電気制御機器工業会(NECA)の出荷統計によると、2015年度の制御用リレーの出荷統計は1986億円(海外生産・海外輸出含む)。
内訳は、国内向けが660億円、輸出が946億円、海外生産・海外輸出のOUT-OUTが380億円となっている。
グローバルの仕向け地別では、中国が8億円増の225億円、APACが24億円増の312億円。海外生産比率も高まっており、15年度は14年度から2ポイント増の53.9%となっている。
リレーは、電気信号を受け機械的な動きに変換する電磁石と、電気を開閉するスイッチで構成される電磁式が一般的だが、半導体技術を使い、小さな電力で大電力を開閉できソリッドステートリレーや光半導体式などもある。
電子式は、メカニカル構造の特徴を生かしたアプリケーションが各分野で非常に多く、依然として主流になっている。少点数でローコストなシーケンス制御では、リレーを使った盤が増えている。
リレーの用途はFA用から民生用、車載用と非常に幅広い分野で使用されている。
近年、大きな市場になっているのが車載分野である。車載用は車の乗り心地向上と連動する形で需要が増えており、車の生産台数以上に使用個数が増加している。
加えてハイブリッドカーや電気自動車、燃料電池車など、環境車両の開発も追い風になっている。
また途上国に急速に広がる風力発電も有望な市場で、現在、世界で500万kWが50年には7500万kWになる見通し。制御装置と変換装置、所内盤、保護装置などにリレーが使われている。