2016年の業績は機械受注の鈍化の影響や円高基調の継続により減少したものの、安全機器製品や防爆・防災関連機器製品は堅調に推移した。IDECが強みを持ち、かつ高い成長が見込める業界に選択と集中を行い、ソリューション開発によって売り上げ拡大を目指している。
具体的には、今期から市場成長が見込まれる自動車、工作機械、半導体、食品機械、マテリアルハンドリング、エレベーターの6つの業界に注力しており、マーケティングリソースの効率化を図るとともに、顧客との関係強化により競争力のあるソリューションを開発し、売り上げ拡大を目指す。
製品別では主力製品であるφ30ミリコントロールユニットのリニューアルを行いさらなるシェア拡大を目指す。秋にはφ22ミリ、φ25ミリのコントロールユニットについても、新コンタクトブロック「HW-U形」に統一し、安全性・省工数などユーザーメリットを追求する。
また、IDECファクトリーソリューションズが運営する「協調安全ロボットテクニカルセンター」などを活用し、「安全」に強みをもつロボットシステムインテグレータとしての取り組みを一層強化する。さらに、制御技術やLED照明技術、IDEC独自のファインバブル生成技術などを活用した農業のワンパッケージビジネスを推進する。
海外事業は地域ごとに統括会社を設置し、グローバルでの事業拡大を推進する。
特に、子会社化する仏APEMグループの確立されたネットワークと市場リーダーシップに加え、日本およびアジアにおけるIDECの優れたプレゼンス、米国での補完的なマーケットポジションを有効活用するとともに、技術補完による製品拡充を図ることで、強力なビジネスシナジーを実現していく。