富士電機「差別化商材で事業拡大」友高 正嗣 執行役員常務パワエレ機器事業本部長

2016年において、当社の主力製品であるインバータは、中国の市況影響はあるものの、国内需要は継続して堅調に推移した。また、サーボシステムにおいては、自動化需要が旺盛なことにより、国内・中国・アジアにおいて拡大基調で推移した。10月には、コンポーネントのマザー工場である鈴鹿に、パワエレテクニカルセンターが完成した。技術者・開発者を集約することにより、スピーディーな商材投入が出来る体制が整った。従来は機器単体を中心に事業拡大を進めてきたが、今後は、当社コンポーネント機器(サーボ・インバータ・回転機・コントローラ・プログラマブル表示器)の統合化を進めていく。エンドユーザーのニーズを取り込んだ差別化商材(モーション・SiC搭載インバータ)の投入や協業等により、モーションシステムやコンポーネント組み合せ商材による事業拡大を図っていく。

また、エンジニアリング・機械装置の一体ソリューションの提供に向け、全社のFAシステム関連のリソース(製品開発・エンジニアリング・販売等)を結集する。まずは国内で地盤を構築し、自動化投資を背景に伸長が期待できる中国市場を狙っていく。将来的には、M&Aで取得したアジア各社の販路・エンジニアリング機能との連携による、アジアへの拡大を目指していく。

また、コンポーネントサービス事業の拡大に向け、パワエレテクニカルセンター内に、技術サービスセンターを新設した(16年10月稼働)。使用方法・機種選定・修理受付等の顧客対応時間を拡大するとともに、顧客情報の開発・営業部門へのフィードバックを強化する体制を整え、商品企画や営業戦略に反映していく。現在はインバータ・サーボ・回転機を対象としているが、他のコンポーネント機種へ拡大していく予定である。

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