国内経済は雇用や所得環境において緩やかな回復傾向が見られたものの、内需・外需とも長期的な足踏み状態が続いた。円高進行による収益悪化懸念や海外情勢の不透明感などから、製造業を中心として設備投資にも慎重な姿勢が見られる。一方海外では、先行きに不安はあるものの、中国での景気減速の動きに一服感が見られ、米国では個人消費や製造業の景況感が改善、欧州でも緩やかな景気回復の動きが見られる。
このような経済・事業環境の中、アズビルは「人を中心としたオートメーション」の理念のもと、製品・技術・サービスを活用したアズビルならではのソリューションを展開している。昨今は第4次産業革命に代表される新たな潮流への対応としての具体的な提案をお客さまから要請される機会が非常に増えて来ており、2016年11月の「計測展OSAKA」でも当社の提案に対して、多くの引き合いをいただいている。
例えば昨年発売した制御性能の向上だけでなく、内部状態やループ状態の情報を上位システムで容易に有効活用することによって、予防保全に貢献する小型デジタルマスフローコントローラ「F4Hシリーズ」や、カラー液晶を採用し、操作・表示の多様化・容易化と、4ループの制御とプロセスデータ収集&保存機能、それらデータの診断などもできる、イーサネット対応の次世代グラフィカル調節計「C7Gシリーズ」など、単に情報を提供するだけではなく、機器自身での診断や周辺機器との連携にまで踏み込んだ具体的な提案で反響を多くいただいた。
センサやアクチュエータのモニタリング~各種状態情報を元にした管理・診断~各機器の最適協調という流れの中で、装置や設備のライフサイクルや稼働率向上に貢献できる商品やソリューションを、今後もお客さまに提案していきたい。