2016年度は、円高基調などもあり全体的に設備投資の縮小が見られ、配電制御機器関連は前年度を10%ぐらい下回っており、FA機器は前年度並みぐらいの投資を期待している。昨年11月頃から投資マインドが変化しており、配電、FAとも改善が見られる。国内はネット販売の利用が増えていることもあり、自動倉庫や搬送システムなど、物流関連の引き合いが増えている。また、韓国では液晶や有機ELなどが、中国では日系の製造業のデバイス関連装置の需要やEV(電気自動車)関連の投資が活発になってきている。こうした中で、ソリューション提案を強化しており、e-F@ctoryのコンセプトで具体的な商談になってきている。名古屋製作所の工場をモデルに、予防・予兆検知での品質向上やトレーサビリティの確保・強化、省エネを中心としたエネルギーの見える化などをアピールしている。
15年10月にFAシステム事業本部内に「e-F@ctory戦略プロジェクトグループ」を設置。当社とネットワーク、ハードウェア、ソフトウェア、ITなどでいっしょになってソリューション提案を行うパートナー会社は現在約320社あり、エッジコンピュータ、MELSENSOR、ロボットなどとも連動した相乗効果が期待できる。さらに、16年4月に機器事業部内に東・名・阪の営業拠点には、ソリューション提案を専門に取り組み部門も置いた。
17年度は、配電制御は昨年よりは良くなり、FAは本格回復で自動車、スマホの需要も継続する。医療関係の投資マインドも強まっているなど、大いに期待できると見ており、2桁の売り上げアップは狙いたい。ASEAN全体も中期的に需要が伸びると思う。このほどセンサーの独自ブランドを決めたが、FA機器と親和性の高い部分だけに強化していく。