産業・自動車システム事業部は、2016年4月から産業システム、電池システム、車載システムの3つの統括部で構成され、このうち計装機器事業は、産業システム統括部に含まれ、産業用コンピュータ、産業用コントローラ、センサ(電磁流量計など)、特殊計測器(圧延計測器)の4SBUを担当している。
17年3月期は、産業用コンピュータが、スマホの売れ行き好調を背景に半導体需要が増加していることから、半導体製造装置向けへの販売が伸び、放送機器向けも地デジ機材のリニューアル投資が出始めたこともあり、堅調な拡大を続けている。産業用コントローラは中小規模向けのDCS「ユニファイドコントローラnvシリーズtype2
light」で、中・小規模システムへの拡販に取り組んでいる。一方、電磁流量計は土木建設の杭打ち時の注入量の測定用などに引き合いが増えている。圧延計測器も国内の鉄鋼設備リニューアルで増えつつある。
産業用コンピュータは、16年6月に発売した新製品の産業用サーバ「FS20000S model200/100」が放送関係で採用が進むなど好調である。産業用としての耐環境性やメンテナンス容易性、長期供給・長期保守などの特長を維持しつつ、最新CPU採用で、高速処理・大容量化を実現した、頑健性のある高性能な産業用サーバである。
販売方法も「産業システム事業開発部」を設け、インダストリアルICTソリューション社などとも連携し、PLC、モータ、インバータ、ロボットなどのコンポーネントを組み合わせた販売を強めている。計装機器事業が自転車のハブのような存在として、社内の資源を活かしながら営業をしやすくしている。今後も地域、製品で選択と集中をしながら、納入後も「循環型ライフサイクルビジネス」を標榜して継続して使っていただける製品をつくっていきたい。