2016年は、為替のブレが大きく、先行き不透明で、当社にとっては良くも悪くもないといった状況であった。特に中国はスマホ製造設備、地下鉄の自動改札機向けセンサなどが好調で、手触り感があった。ただ、中国の現地通貨ベースでは、売り上げが伸長したが、為替の影響で円換算ベースの売り上げ数字では横ばいとなる。国内はIT関連(半導体製造装置など)、及びカスタム商品が好調だった。
16年度の通期売上高は、期初予想の440億円を達成できそうだ。実質的な販売額はもっと伸びているが、為替の影響により、前期比では、ほぼ横ばいの見込み。
今年は「FAのIoT化、実現加速で新たな付加価値創造」をモットーに、センシング、コントローラ、レーザー加工、精密加工などのFAシステムのネットワーク化を図る。
昨年発売したモーションコントロールユニット「FP7」を活用、既存設備に後付け可能で、センサなど個々のFA機器が持つ情報や、設備の稼働データを集めて、新しい提案事例をお客さまと共に創出し、横展開する。
海外は、中国、東南アジアに重点を置く。中国は人件費上昇を背景とした工場の自動化ニーズが拡大、蘇州の第3工場で各種製品の製造力を強化し、引き続き、現地ローカル企業向け販売に注力する。東南アジアは、一昨年設立したタイの拠点をベースに、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピンなどに販売を広げていく。
また、一昨年に立ち上げた「グローバルテクニカルサポート」で、国内外のSEを教育、海外拠点などでのアフターサービスを強化する。
17年度も、センシング、コントローラ、両方の技術を持っている点を強みに、お客さまの要望に応えていきたい。