2016年は、全体として順調だったが、為替の影響を受けて、ほぼ横ばい。PLCやインバーター、サーボなどのドライブオートメーション事業は、強みを生かした独自の戦略を進めている。PLCは、「PAC(プログラマブルオートメーションコントローラー)」という新しいコンセプトの新製品を発売した。上位の情報系システムと工場内のフィールドシステムとの間でシームレスな連携を取るのに適している。ネットワークやAIなど情報系の技術と、フィールド装置と設備、その製造現場も含めて、スマート工場に必要なすべてを持っている日立グループの強みを使い、上位とフィールドをうまくつなげる提案を強化している。
インバーターは、誘導モーターとPMモーターの両方を駆動できる新製品「SJ-P1」を8月に発売。高機能領域に注力している。サーボはプレス機や射出成形機といった大型を中心にターゲットを絞り、大型案件の受注につながった。
17年は、円安基調で投資意欲の旺盛が予想される。IoT関連の新サービスとして、圧縮機で「FitLive(フィットライブ)」を始めた。圧縮機にネットワーク機能を持たせてクラウドと連携し、その情報を共同利用するもの。日立製作所のIoTプラットフォーム「Lumada」を使ったユースケースの第1号となっている。機器の稼働データから保守や消耗品の交換のタイミングなどを適切に掴み、サービス性の向上を通じてお客様を囲い込みたい。圧縮機に加え、マーキング装置でもサービス開始を予定している。
また習志野工場では、PACを生産ラインに入れ、見える化の検証を行っている。そのテスト結果をもとに、機器の単品売りから、PLCとインバーター、情報系システム等を一緒にしたソリューション提案につなげていきたい。