2016年12月期は、受注ベースで前期比85%増えた。ワールドワイドでは、15年が22%と大きく伸びたこともあり、16年は8~10%となる見込み。15年はEtherCATが日本で認知されることでの引き合いが多かったが、16年はPC制御が特殊な用途向けという意識から、一般的なソリューションの一つとして選択されるようになりつつあると感じている。加えて、他メーカーもIPCの発売を積極的に行ってきており、我々にとって追い風となっている。
17年もいろいろな開発案件が出てきており、16年と同じような成長ができるような仕込みを行っていく。
昨年11月の独・SPSでウルトラコンパクトIPC「型C6015」を披露した。40(W)×82(H)×82(D)ミリの超小型ながら、ファンレス構造で、EtherCATで使用可能なEthernetポートとUSB各2個をはじめ、ディスプレイポートなども備え、コストも約25%削減している。日本でも17年中には発売したい。また、最大12コアのインテルXeonCPUを採用したDINレール対応の「CX20x2」もハイエンド向けに披露した。
さらに、アナログ信号を高精度に測定できる「ELMシリーズ」の計測器を17年から販売する。EtherCATに接続して、1μs未満のジッタで時刻同期して最大50
kS/sのサンプリングレート・24bitの分解能・100PPMの絶対精度での計測が可能だ。オンラインで計測と制御の信号を、位相を揃えて使いたいというニーズに応えられる。「計測と制御」や「制御とIoT」といった異業種分野との融合を行うことで、着実な市場開拓を進めていきたい。17年に名古屋に拠点を設置する。トヨタ自動車がEtherCATの採用を決めたことなどもあり、組織と人材を拡張しながら、充実したサポートができるようになる。