ジック「PA市場の開拓に製品投入」松下 実 代表取締役社長

2016年12月期の売り上げは、前年度比1桁の伸びであったが、過去最高の売り上げを更新することができた。FA関係は若干苦戦したが、ロジスティクス関係が好調で2桁増加した。通販や宅配の増加で物流システムの積極的な投資が継続しており、物流向けシステムが約2割伸び、この2年間では売り上げが2倍ぐらいになっている。シェアも上がっている。16年秋に神戸技術センターに物流センターのデモラインを設置して、200メートル/分の高速で6方向からバーコードが読み取り可能になっている。高い読み取り品質の実現に加え、24時間サポートのコールセンターを提供できることも顧客の信頼につながっている。また、高速道路のETCや鉄道などトランスポート向けも実績が出てきている。今後も継続した取り組みを強めていきたい。

16年春に本社内に設置したビジョンソリューションセンターでは、3Dカメラと画像処理技術の組み合わせで世界一の処理速度での検査機能をデモできるようにしている。これをパッケージ製品として販売することで、検査の目視からカメラへの移行が容易に実現できる。17年もこの売り上げが伸びるものと見込んでいる。独・ジック社は昨年70周年を迎えたが、日本法人は今年10月に30周年を迎える。17年12月期は2桁の売り上げ増を見込んでいる。

今年はSICKプログラムブルデバイスのセンサアプリを掲載したビジョン製品の販売を開始する。

また、FA、ロジスティクス分野に加え、新たにPA(プロセスオートメーション)向けに、超音波を使ったガスフローメータの販売も予定している。今後1、2年でテストマーケティングを行いながらユーザーニーズを集める。火力発電展などにも出展し、日本のエンジニアリング会社などにアプローチしていきたい。

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