2016年は「全社員によるお客さま志向の取り組み」というスローガンを掲げ、社員全員が一丸となり、顧客志向をより徹底して進める体制や仕組みづくりができた1年だった。
例えば15年に開始したIoT技術を活用したラベルプリンターのリモートメンテナンスサービス「SOS(SATO Online Services)」は加入率が初期の4倍近くに達するなど高い評価を頂いた。これもコールセンターの高い能力とチーム一丸での対応が背景にあると感じている。SOS対応製品も順次増やし、サポート体制も規模、質ともさらに拡充させていきたい。
グローバル対応力強化も進めている。当社は25カ国に拠点を持ち、90カ国以上でビジネスを展開しており、20年には英語公用語化も決まっている。取り組みの一例では、昨年海外商談サポートの専門部署を廃止し、海外拠点や顧客とのコミュニケーションを担当者が直接とるようにし、各自が主体的に取り組んだ結果、海外連携の商談数が前年比で約6割もアップした。成長著しい東南アジアを中心に海外拠点の強化も引き続き継続していく。
自動認識技術をもとにしたラベリングなど各種ソリューションを通じ情報と現物を一致させる「情物一致」を支え、IoTの実現に必要な人・モノとITの「最後の1センチ」をつなぐ役割を今後も担っていくために、SIerやエンジニアリング会社ともパートナーシップを強化しながら、スキャナなど他社製品も含めて「ソリューション」として提供していく。また、国内外の連携を推進し、グローバルに展開するお客さまへの対応と周辺機器を含めた提案力をより一層強化し、当社の強みである「現場力」を活かすことで、顧客の課題を自動認識ソリューションで解決していきたい。