2016年の前半は中国を含めて厳しい状況が続いたが、10月以降はサイリスタを中心に大手向けの案件が増えてきた。
業界別では半導体製造装置向けが堅調で、この傾向はしばらく続くものと期待している。
製品別では新型サイリスタとモジュール型調節計の認知が広がり、卓上温度制御ユニットも高い評価をいただいた。従来製品と比較し本体サイズ・重量を約半分に軽減した三相電力調整器PAC46シリーズも来期に向けてさらに業績向上に寄与するものと見ている。
IoT関連では、データ収集・活用ツール「でじろーくん」に期待をしている。これは、データロガーの技術をベースに、遠隔監視、総合監視、メール通知などの機能を搭載。帳票の自動作成とペーパレス化を実現するほか、スマートフォン、タブレットでの設備状況見える化を実現する。
オフラインでも使える様に、マイクロSDカードへのデータ収集にも対応している。既存の設備を活かしながらIoT技術を活用できる良い事例となっている。食品業界のHACCP対応が進んでおり、温度・湿度管理はもちろん、警報出力も搭載し幅広く使えるため、大手企業から中小企業まで多くの引き合いを頂いている。既存設備との親和性も高く、入出力仕様のカスタマイズにも対応している。
2017年はこれら新製品に加え、昨年から引き続き取り組んでいる営業手法の共有も強化する。製品単体の販売だけではなく、アプリケーションを含めたソリューションとして顧客に提案をしていく。顧客の評価も高く一層強化していく。当社の強みである全台検査による安定した品質と、柔軟性と対応力で顧客のニーズに応えていきたい。