2016年度は、注力市場とする自動車や産業機器分野のお客様に当社の品質第一への取り組みや新製品の開発姿勢を評価いただき、着実な成果が出てきた。
産業機器分野は、Wi-SUN通信用モジュール、センシングデバイスの採用が進むなど、IoT分野への期待から市場全体が大きく広がっている。
取り組みの一例として、複数の展示会で「マシンヘルスモニタリング」のデモ展示を行った。機器をモニタリングして予知保全を行うにはコストと時間が課題と言われているが、無線やマイコンを搭載したローム製の汎用モジュールと、温度センサや加速度センサなど豊富なセンサデバイスを組み合わせ、既存の設備や装置にも後付けで容易に導入できるソリューションを提案し好評を得た。省エネ・小型化という得意技術も生かし、IoT導入への課題を解決していく。
FAやインフラ分野向けには、電源ICやモータ制御ICなど当社が得意とするアナログ技術で高効率化をサポートする。業界をリードするSiCパワーデバイスは、太陽光発電用パワコンや自動車の車載充電回路等での採用だけでなく、産業機器分野での導入が加速している。ゲートドライバなどLSI制御技術も含め、ラインアップ強化を図っていく。
また、これら製品を簡単に利用できるよう各種リファレンスボードやモジュールなどの製品提供も進め、既存商社との技術サポート強化とあわせ、1個から購入できるようネット商社との連携も進めている。
2017年は、引き続き、自動車、産業機器市場への重点的に取り組み、付加価値の高い新商品開発を進めるとともに、より一層、品質を磨きあげ、お客様に安心を提供していく。