2016年は自社生産現場へのIoT実装がスタートし、顧客でも成功事例が出始めた。実際に当社グループ会社では生産性が20%向上しており、いよいよブレイクが始まると見ている。当社は自身が製造業として工場を持ち、メーカー、ベンダーとエコシステムを構築し共創を推進しているため、Azure、AWS、Predixなどベンダーを問わず顧客に最適なサービスバリエーションを、知見と自社サービスを組み合わせて提供できる。各種通信プロトコルにも精通し、OTとIT両方をつなぐことができるのも強みだ。当社のモデルを顧客にも展開していく。
IoTは何かを成し遂げるための手段で、目的が大事だ。IoTプロジェクトに成功している事例を見ると、企業規模によらずトップが明確な目的と戦略を持っている。また、ある領域の現場からマネジメントまでを「縦軸」でとらえ、QCDをさらに強化すると同時に、サプライチェーンの複数領域を「横軸」でとらえることが重要だ。例えば生産性向上が実現(縦軸)できても、それが売れない製品(横軸)であれば意味をなさない。グローバルな組織になるとさらに見えにくくなるため、見える化を推進し、経営を早く回転させないといけない。
AI技術群「NEC
the
WISE」の活用にも期待しており、匠の形式化にも挑戦していく。匠はパラメータを自身の経験で処理している、これをビッグデータとAI技術でサポートしていく。日本の製造業はまだまだ強いが、新興国のレベルも向上し、ドイツでは「RAMI4.0」などデジュール化も進んでいる。経営課題としてスピードを持って取り組む必要があり、当社も「NECものづくり共創プログラム」などを通じお手伝いをしていきたい。