2016年はクラウドに舵を切り、実績が上がってきたことを実感した年だった。セキュリティの担保はもちろん、クラウドにより顧客の業態にあわせながら拡張性と柔軟性を持たせることができている。特にクラウドERPにおいては、バージョンアップも当社が責任を持って行えるため、現場に近いほどカスタマイズが必要になってくるという問題も解決ができている。
17年はさらにクラウドの浸透を図る。その中でもSCP(サプライチェーンプランニング)とEAM(エンタープライズアセットマネジメント)のクラウド版に注力していきたい。特に設備資産管理を提供するEAMは、予防保全などにも活用でき、エネルギー消費削減にも貢献する。IoTの浸透に伴いERPとも連携させ、広い領域にわたりメリットを享受いただけると確信している。
当社の強みは製品、サービス、エンジニア全てにおいて「自動車」「電子デバイス」「食品・飲料」など業種、業界のレベルで特化した「マイクロバーティカル」にある。そのため、顧客の状況を理解し、最適なサービス提案、システム構築が可能だ。これらの導入には各顧客トップの決断と、システムを活用する現場の理解が重要なため、システム導入によって何を達成できるのか、具体的にどの業務が改善できるのかを丁寧に訴求し、認知度を向上させていく。
IoTやICTなどはあくまでも活用すべきテクノロジーだと考えている。言葉に惑わされず、それぞれの人にとって本当に意味があるのか本質を見ていただきたい。日本の製造業は「徹底した高い品質」とすり合わせに代表される「コラボレーション」が強みとなり、世界から高い評価を勝ち得てきていると感じている。これらの強みをさらに磨くための一助となりたい。