2016年はロボットによる自動化への投資意欲は引き続き強く、国内も総じて好調な一年だった。
特に協働型双腕ロボット、YuMiが好調で、従来のロボットユーザ以外からも需要が開拓できている。「YuMi Day」というトレーニングを行い、さまざまな産業から延べ200人以上の方に参加いただいた。ここで導入のイメージを掴み、成約に至ったケースも多かった。また4月からは、オリックス・レンテックによるYuMiのレンタルがスタート。実際に投資するかどうか、実ラインに導入可能かを試すことが可能になり、反響は大変良い。
17年も人材確保の難しさの観点から、引き続き市場は堅調と見ている。ロボット需要の大きな部分を占める自動車関連に注力し、非自動車関連でも食品、飲料分野、特に人手不足による単純作業の置き換え需要を背景とした投資が堅調に推移するだろう。ABBでは、IoTで繋がった世界と、サービス、人のノウハウを一体として捉え、お客さまへのベネフィットを最大化するという「IoTSP」を定義している。ロボットもIoTSPによる新しいサービスの手法を提案し、16年9月には、これまで培ったリモート診断の知見をフルに活用するサービス「Connected Service」を上市した。コンディション監視・診断、バックアップデータ管理、リモート・アクセス、フリート・アセスメント、ロボット運用最適化を通じ、障害発生を最大25%減少、障害解決時間を最大60%短縮できる。
今年も営業、サービスによるお客様への訪問を通して地道に客先の生産活動の支援を行っていく。さらに、YuMi Day等を通じてロボットの活用方法をエンドユーザ、システムインテグレータに紹介して、幅広く産業界の生産効率を改善していく活動に貢献していきたい。