制御機器、電子部品の流通形態が大きく変革を見せる中で商社の果たす役割も従来とは変わりつつある。特に、従来は商社が制御機器などの新しい製品情報や使い方などをユーザーなどに伝えるのも役割のひとつであったが、インターネットの普及などもあり、ユーザーのほうが商社よりも早く知っていたり、詳しかったりすることが増えてきている。こうした中で商社は今後、存在をどのように発揮していくべきかの課題も多いが、まだまだ果たすべき役割が多いと考えて取り組んでいきたい。
その果たすべき役割のひとつは「モノ」ではなく「コト」による差別化ではないだろうかと考えている。機械と電機の間の見えない壁を埋めてつなぐための購買前後の相談やアドバイス、一括発注に対応できる製品調達サービス能力、あるいは長期間使用した機械であっても継続して使用できるような補修品調達機能など、製品価格以外でも、商社の存在をアピールできる要素は多いように思う。
当社の2017年1月期の売り上げは前期比5%増ぐらいになりそうで、2年続けて増収を確保できそうだ。
国内のものづくり投資は、以前に比べると海外移転に伴う空洞化の影響は少なくなっており、むしろ人手不足などから自動化投資を増やそうという動きが強まっている。スマホや自動車などに関連した半導体製造投資も拡大基調で推移しており、これに社会インフラの整備・拡充などの投資が今年以降に活発化してくることで、さらなる広がりが出てくるものと期待していきたい。また、企業の社会貢献の意味も持たせて取り組んでいる「川崎ものづくりブランド」の長期滞在用防災マット「クイックナップ」も川崎市や市内の企業、町内会などで防災備品としての一括購入が増加し、今後も各所でPRする。