川崎重工は、ソフトバンクとソフトバンクロボティクスと共同で、産業用双腕スカラロボット「duAro」と人型ロボット「Pepper」を組み合わせ、人とのコミュニケーションに基づいて作業をするロボットの提案活動を開始した。
国内製造業で人不足が課題となり、その解決策としてロボット導入が叫ばれているが、ロボットを初めて導入する際の操作性が求められる。そこで3社は、人が両手で行う作業を置き換えられる「duAro」と、人とのコミュニケーションが得意な「Pepper」を連携させ、人が「Pepper」とのコミュニケーションを通じて「duAro」を操作するなどの新しい使い方を開発。産業用ロボットの操作に習熟した作業者がいない工場や店舗、事務所などへのロボットの導入をサポートする。また、「duAro」の作業状況などのデータを、情報発信が得意な「Pepper」が読み取り、人に伝えることで遠隔監視や遠隔操作を可能にする。
川崎重工は共同提案の第一弾として、人から「Pepper」への指示で「duAro」がスマートフォンに液晶保護フィルムを貼るデモンストレーションを、8日~9日に行われた「Pepper World 2017」で実施。また、2月下旬から東京・お台場にあるロボットショールーム「Kawasaki Robostage」に「Pepper」を導入し、日本国内はもとより、世界各国からのお客様を日本語・英語・中国語の各言語で案内。さらに、「Pepper」が「duAro」のデモンストレーションを起動させる展示も行う予定。
ソフトバンクは、法人向け携帯端末の出荷時に行う大量のアプリケーションソフトのインストール作業に「duAro」を試験的に導入する予定となっている。