Q
インストラクターによって、カリキュラムの内容が違っても問題ないか?またカリキュラムの内容で外せないポイントはあるか?
A
御社の中でAインストラクターとBインストラクターで教える項目が異なり、職場に配置された時に、それは習っていません、ということになったらどうでしょうか。少なくとも安全委員会等でカリキュラムについては社内統一を図るべきであると考えます。
カリキュラムは「特別教育規程」で示されている項目を実施すれば法的には問題ありません。一般には「特別教育用テキスト」の項目に沿って教育を実施していただいています。
ただし、当社ではこの産業用ロボットは全く使用していないので、教示等の項目は一部削除、あるいは簡単に教えたい、ということを全く否定するものではありません。ある程度フレキシブルであって差し支えありません。特別教育の趣旨が、当該作業員の安全確保にあるのですから、全く使用しない機械の知識を得るより、使用する機械の知識の充実の方がベターだからです。
カリキュラムで外せないポイントですが、各社で使用する産業用ロボットが多種多様でこれを重点にとはいうことができません。ただ、「特別教育用テキスト」を使用するとしても、自社での過去の災害事例等を踏まえた、軽重、メリハリのきいた内容とすべきだと思います。インストラクター同士や安全委員会等で議論をしてください。
出典:「産業用ロボットQ&A
100問」白﨑淳一郎著/労働新聞社刊(1,400円+税)
■白﨑 淳一郎
Junichirou Shirasaki
一般社団法人 白﨑労務安全メンタル管理センター代表理事