横河電機は、新たなサービス提供のためのインダストリアルIoT(IIoT)アーキテクチャ開発を、Microsoftとフォグホーンシステムズ(フォグホーン)、ベイショアネットワークス(ベイショア)、テリット・IoT・プラットフォームズ(テリット)の技術を活用し、4社と連携して進めていくことを決定した。同アーキテクチャを基盤にビジネスモデルの変革と事業領域の拡大を図っていく。
ネットワーク技術の進歩や大容量データ通信の低コスト化、企業の情報システムのクラウドへの移行などを背景に、IIoT技術を活用する環境が整う一方で、センシングやオートメーション、セキュリティの観点で多くの技術的な課題があり、システム構築やアプリケーション開発に多くの費用が必要となっている。
そこで同社は、容易に設置できるプラグ・アンド・プレイのセンサと、自動でプロビジョニングがされるセンシング・クラウドや、データベース・クラウド、ヒストリアン(データ保存)・クラウド、アプリケーション開発環境が相互に連携してビジネス・プロセス・アプリケーションを構成できるIIoTアーキテクチャを開発するため、その重要な構成要素となる技術を持つ4社と協業を決めた。
IIoTアーキテクチャは、Microsoftのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure IoT Suite」、フォグフォーンのフォグ・コンピューティング・ソフトウエア、ベイショアのOSI参照モデルのレイヤー7におけるセキュリティ技術、さらにはテリットのセンサ組み込み用通信モジュール群とデバイスマネジメント用のクラウドを活用し、同社のアーキテクチャ開発室カリフォルニアが中心となって開発を進めていく。
今回の協業にあたって阿部剛士執行役員マーケティング本部長は「今回開発に取り組むIIoTアーキテクチャは、今後のセンシングやプラント情報管理の分野におけるこれまでの価値提供のあり方を大きく変えるものであると確信している。高い専門技術を持つ4社と協業し、その早期確立を目指す」と話している。