IDECは、欧州におけるエレベーターの新安全規格に対応した照光ブザー「HW1Z形」を、3月10日発売した。
ブザーと表示灯の2つの機能を1台に集約した製品としては国内初(同社調べ)。従来はブザーと表示灯それぞれの取り付け、配線が必要で、必要に応じてボックスに入れるなど加工が必要だったが、本製品の場合、Φ22の表示灯を1台取り付ける感覚で作業が完結する。パネル表側はIP65に標準対応し、端子防水カバーを取り付けることで、端子部の防水性能IP54を実現し、専用ボックスなしでも使用可能。配線はプッシュイン端子の採用により、配線工数を削減。また、パネル奥行き19.7ミリとクラス最短胴を実現している。DC12~24Vを印加するだけで断続音と点滅動作(約105回/分)を行うため、制御回路がシンプルにできる。色は赤と黄色で、今後色のバリエーション追加や、外部信号で制御できるタイプなどラインアップ追加も計画している。
さらに、欧州におけるエレベーターの新安全規格(EN81-20/50)が17年9月より施行されるが、この規格にも準拠。規格では、メンテナンス作業者の安全確保のため、エレベーターのかごの下にブザーと表示灯を設置し、音と光で注意喚起することが義務付けられており、中国や日本でも同様の規格が発行される予定。エレベーター以外にも自動倉庫、AGVをはじめとした用途での活用が期待される。標準価格は4000円、販売目標は年間5万台。