日東工業は、日本建築家協会近畿支部奈良地域会の「伝統的町並み保全と防災」についての取り組みに賛同、伝統的建造物群保存地区である奈良県五條市の五條新町通りに感震ブレーカーを設置した。
東日本大震災における火災原因の66%は電気関係の出火と言われており、大地震発生後の電気復旧時に発生する復電(通電)火災を防ぐ有効手段として、近年、感震ブレーカーが注目されている。
電気火災発生を防止するためには、地域・自治体・メーカーが連携した“面”の取り組みが不可欠で、内閣府の首都圏直下地震対策検討ワーキンググループは、木造住宅密集市街地での感震ブレーカー普及率を25%以上に引き上げる目標を提言している。
今回、日東工業では、こうした動向に対応するため、五條新町通りの9カ所に地震時の電気火災対策として、感震リレー付きホーム分電盤、感震リレー「MG4」を設置した。
同通りは、約400年前の1608年、城造りや町づくりに秀でた松倉重政が城下町として建設した町並みで、歴史と共に発展したさまざまな建築様式が残され、国内でも有数の歴史的景観となっている。
同社は、感震ブレーカーの普及を通し、古い木造建築の歴史的町並みを保全・継承し、地域社会の安全な暮らしをサポートする取り組みを今後も進めていく。