協働ロボット「CORO(コロ)」 を開発・製造・販売するライフロボティクス(東京都江東区、尹祐根代表取締役)は、吉野家の店舗における食器洗浄工程にCOROを導入し、約 78%の工数削減に成功した。
外食産業は、ロボット導入による業務効率化の余地が大きいとされる。実際に吉野家では、1店舗1日あたり約1300個の食器を洗浄している。食器洗浄作業では、食器をシンクに沈めてから洗浄し、その後の格納作業があり、従業員の腰や肩への負担、食器の破損による手指のけが、手荒れなど大きな負担となっている。今回の取り組みは、その対応に向けた事例となる。
従業員は、下げられてきた食器をシンクに設置された回転ブラシで軽く洗浄した後、コンベヤ上に伏せて置くとそのまま食器洗浄機に流れていって洗浄される。COROは食器洗浄機の先に設置され、洗浄機から出てきた濡れた状態の食器を識別し、種類ごとに積み重ねていく。ある程度食器が積み重ねられると、従業員に通知がいくようになっている。今回の取り組みにより、食器洗浄作業の労働時間は2.3時間から1.8時間に短縮。さらなる取り組みによって0.5時間まで圧縮でき、約78%の工数削減ができると見込んでいる。このほか食器洗浄工程以外の作業も自動化することで、さらなる生産性向上を目指すとしている。
この事例は経済産業省平成28年度ロボット導入実証事業に採択された取り組みとなる。