シーメンスは、ジェイテクトと製造業のデジタル化領域で協力を開始した。4月からシーメンスが日本でも提供を開始したクラウドベースのオープンIoTオペレーションシステム「MindSphere(マインドスフィア)」を手始めに、統合生産ラインビルダーを目指すジェイテクトを全面的に支援する。
同システムは、アプリケーションを開発するための、コスト効率が高いスケーラブルなクラウドプラットフォームを、PaaS(インターネット経由のプラットフォームサービス)で提供するもので、IoTのためのオープンオペレーティングシステムとして設計されており、大量の生産データを記録・分析することで工場の効率を改善することができる。
ジェイテクトは、同システムのオープンな環境を活用し、エッジ型解析モジュール「TOYOPUC-AAA」、つながるPLC「TOYOPUC-Plus」などを介した新旧生産設備との接続だけではなく、品質・保全・生産・人を見据えたシステム上のアプリケーションも開発。また、シーメンスやサードパーティおよび顧客の開発する同システムのアプリケーションと合わせ、オープンで効果的なソリューションを提供することで、IoTの導入に負担の大きい中小規模の顧客も、手軽に安価にスマートファクトリーを実現できるようになるとしている。
シーメンスは、ジェイテクトの生産現場でのノウハウや経験を盛り込み、よりよい次世代ものづくり環境の構築およびユーザーへの提供を共同で行っていくとしており、サイバーセキュリティ、産業用ネットワークや生産データプラットフォームを含む統合エンジニアリング環境の提供をはじめ、顧客の価値を最大限にするための連携を行っていく。