Virtual Engineering Community(VEC)は、名古屋工業大学と産学協力の下、工場、プラントなどの制御システムを標的にしたサイバー攻撃の防御技術および制御製品のセキュア化技術に関する研究として、共同研究「つるまいプロジェクト」を4月より開始した。
プロジェクトでは、同大学の制御プラント実験施設と、NTTコミュニケーションズのVPNサービスを利用したテストベッド環境で実証実験を行う。施設内のミニ制御システムプラントを標的に、サイバー攻撃手法をさまざまな仕様で再現、実験し、防御手法を研究する。
制御システムを構成する制御製品はマルチベンダで実施し、防御に使用するセキュリティ製品は順次交換。セキュリティ製品の仕様や使い方に合わせて試験内容を変え、制御製品やセキュリティ製品の機能と性能を確認する。
また、この実証実験で、さまざまな産業で使用されているさまざまな制御システムの構造に、どのような対策製品を使ってどのようにシステム設計すると有効であるかも確認し、制御システムセキュリティ対策技術の正しい設計方法を明らかにしていく取り組みを進めていくとしている。
なお、この実験の中間報告は、5月18日および19日にVECが主催する「第9回制御システムセキュリティ対策カンファレンス」で発表する予定。